数学教師、やってます

数学教えてます。 毎日いろいろあります。

キャロル ドウェック

www.ted.com

(一部引用)

「まだ」という力 (The power of yet)

 

生徒は「未合格(not yet)」という成績を手にすると耳にした

 

「不合格」なら自分は「ダメだ」「もうどうしようもない」と思います。

ですが 手にした成績が「未合格」だったら自分は学習曲線上にいるとわかりますよね

 

驚くほど前向きな反応を示した子達がいました。こんなことを言ったんです。

「挑戦大好き!」「触ることが何か増えたら良いなって思ったんだよ!」

彼らには「能力」は開発できる!と解っていたのです。

 

「成長型マインドセット」

 

一方 他の生徒達は「惨め」「最悪だ」という気分を味わいました。

彼らのより「停滞した」マインドセットに依れば知能は評価の対象であり自ら”失敗”の烙印を押したのです。「まだ」のちからに委ねる代わりに「今」の状態に囚われてしまったのです。

 

停滞型の生徒たちは「テストで1回失敗したらー」もっと勉強する代わりに今度はたぶん・・・・カンニングする」と話しました。別の研究では一度の失敗の後、自分たちより出来が悪かった「誰か」を探しました。

 

そして、いずれの研究でも難しい問題を避けて通りました。

 

エラーから逃げるのです。何も対処しません。

 

成長型マインドセット様々な能力は開発されうる」という発想の生徒たちです。彼らは極めて真剣に取り組みます。

成長型の子はじっくり取り組みます。この子達はエラー処理をしているのです。彼らは間違いから学習しそれを修正します。

 

「まだこれから」よりも「今この時」の為に育てているのでしょうか。

 

この絶え間ない短期的承認(賞賛獲得欲求)を将来の生活まで抱え続けるのでしょうか。

 

どうすれば「まだ」と結び付けられるか「私達がやれる事」を。

まずなにより賢く褒める事。褒めるのは知能や才能ではありませんよ。それは失敗でした。

そうではなく取り組んでいるプロセスを褒めるんです。彼らの努力やり方集中力忍耐力進歩

 

「まだ」や「未合格」という言葉だけで子供たちが「大いなる自信」を身につけることを、「やりぬく力」の源である未来へ続く道が開けることを。

 

ある研究調査で我々は生徒にこう教えました。何か新しいことや難しいことを学習しようとコンフォートゾーン(脳が慣れ親しんだ現状)を押しのける度に脳内のニューロンが新しく強い結合を作れる。そうすると、段々君たちの頭がもっと良くなっていくよ。

 

この研究で、この成長型マインドセットを教えられなかった生徒たちは中学進級で勉強が難しくなると学校の成績が低下し続けました。ですが、事前に「脳のしくみ」を教えられた生徒たちは、急に成績が伸びました。

 

教育者が”「まだ」づくし”の成長型マインドセット授業を施すと「平等」が出現します。

 

努力と困難こそニューロンが新たな連結を、より強い結合を生み出している時間、彼らが正に「賢くなっていく時」なのです。

 

様々な「能力」が開発・育成できるものだとわかった以上、これは子供たちの「全ての!」子供たちの「基本的人権」なのです。

真に成長可能な「場」に生きることが、「まだ」に満ち溢れた世界に生きることが。